公開研究会・シリーズ「戦争と犯罪」
〜いま世界各地で起きている戦争と犯罪について考える〜
日時:2022年7月15日(金)18:00-19:30
第5回テーマ:「国際社会の助けは来なかった〜ミャンマーの若者たちが武器を取った理由〜」
講師:舟越 美夏(ふなこし・みか)氏(ジャーナリスト・犯罪学研究センター嘱託研究員)
司会進行:石塚伸一(法学部教授・一般社団法人刑事司法未来 代表)
進行予定:①趣旨説明(5分)②講演(60分)③質疑応答(25分)
※予定は変更となる場合があります。
お申込み:https://senso-to-hanzai5.peatix.com/
講師略歴:
舟越 美夏(ふなこし・みか):ジャーナリスト・犯罪学研究センター嘱託研究員
元共同通信社記者。2000年代にプノンペン、ハノイ、マニラの各支局長を歴任し、その期間に西はアフガニスタン、東は米領グアムまでの各地で戦争、災害、枯葉剤問題、性的マイノリティーなどを取材。東京本社に帰任後、ロシア、アフリカ、欧米にも取材範囲を広げ、チェルノブイリ、エボラ出血熱、女性問題なども取材した。著書「人はなぜ人を殺したのか ポル・ポト派語る」(毎日新聞社)、過酷な日々を生き抜いた人々の愛と死を描いた「愛を知ったのは処刑に駆り立てられる日々の後だった」(河出書房新社)、トルコ南東部のクルド人虐殺「その虐殺は皆で見なかったことにした」(同)。
https://news.yahoo.co.jp/byline/funakoshimika
第5回趣旨:
ロシアによるウクライナ侵攻で、国際報道と各国の関心はこの問題に集中し、この2国以外で起きている戦争犯罪や人道に対する犯罪は無視されてしまった。第5回では、歴史的、政治経済的に日本と関係が深い国、ミャンマーで人々が直面している戦争犯罪と人道に対する罪を取り上げる。昨年2月1日、国軍が起こしたクーデターに対し、初めて大規模な市民の抵抗運動が起きた。国軍は抵抗する者を「テロリスト」とよび、凄惨な武力弾圧を続けている。運動の中核である10代−20代は「国連が助けに来てくれる」と信じていたが、国際社会は実行力のある手段を取らなかったため、「自分達で戦うしかない」と武器を取った。国際社会の支援なしには武力闘争は長期化し悲劇は深まるばかりだが、国際社会の関心は集まらない。「独裁政権下での悲劇は、国益を最優先する国際社会の沈黙によっても起こされる」とミャンマー人ジャーナリストは言う。ウクライナの人々の苦難には向けられる同情と支援が、なぜミャンマーには向けられないのか。その理由が国益であっていいはずはない。「私たちには私たちしかいない」。若者たちから漏れるそんな声に耳を傾け、まずはミャンマーで何が起きているかを知ってほしい。
会場:オンライン(Zoom)
参加費:無料 ※事前登録制
主催:一般社団法人刑事司法未来 https://cjf.jp/
共催:龍谷大学 犯罪学研究センター https://crimrc.ryukoku.ac.jp/